健康診断(予防は治療と同じくらい大切です!)
ワンちゃん・ネコちゃんは、人の何倍もの速さで年をとります。小型犬や猫では、2歳以降は1年でおよそ4歳ずつ、大型犬ではおよそ7歳ずつ年齢を重ねていきます。
また、動物は具合が悪くても我慢してしまい、飼い主様が気づいたときには病気が進んでいることも少なくありません。腎臓病・心臓病・甲状腺の病気などは、症状が出る前の検査でしか見つけられない段階があります。
「元気なうち」に検査をして、その子の健康なときの数値を知っておくことが、病気の早期発見と、将来の治療の判断にも役立ちます。
年齢ごとのおすすめ
■ 子犬・子猫期(〜1歳)
ワクチン接種の際に身体検査と便検査(寄生虫のチェック)を行います。避妊・去勢手術の前には、麻酔を安全に行うための術前血液検査を行います。
■ 成犬・成猫期(1〜6歳) … 年1回
身体検査・血液検査を年に1回おすすめしています。ワンちゃんは春のフィラリア検査の採血と一緒に行うと、負担も少なく便利です。
■ シニア期(7歳〜) … 年2回
7歳を過ぎると、腎臓病・心臓病・内分泌の病気・腫瘍などが増えてきます。半年に1回の検査に加え、レントゲン検査・超音波検査や、下記の専門検査も組み合わせることをおすすめします。
・ネコちゃん:慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、心筋症が多くなります。
・小型犬:僧帽弁閉鎖不全症(心臓の弁の病気)が多く、聴診で心雑音が見つかることがあります。
・大型犬:関節の病気や腫瘍に注意が必要です。
当院の健康診断コース
■ ヤングコース(対象:〜4歳くらいの若く元気な子)
必要最低限の項目で、健康なときの基準値を知っておくためのコースです。
■ ベーシックコース(対象:5歳〜9歳)
年に1回、ぜひ受けていただきたい標準的なコースです。
■ シニアコース(対象:10歳以上)
シニア期に増える病気の早期発見を目的としたコースです。
コースの内容・費用につきましては、お気軽にスタッフまでお問い合わせください。年齢や体調、気になる症状に合わせて、項目の追加もご相談いただけます。
検査でわかること
「身体検査」
体重・体温の測定、聴診(心臓・肺)、触診(リンパ節・お腹・しこり)、眼・耳・口の中・皮膚のチェックを行います。歯石や歯周病、心雑音はここで見つかることが多い項目です。
「血液検査」
院内の血球計数機・生化学分析装置で、貧血や炎症、肝臓・腎臓の数値、血糖値、コレステロールなどを調べます。
「尿検査」
尿の濃さ(尿比重)、尿蛋白、尿糖、結晶や細菌の有無を調べます。腎臓病や糖尿病、膀胱炎・尿石症の早期発見に役立ち、特にネコちゃんでは大切な検査です。
「便検査」
寄生虫の卵や、腸内の細菌のバランスを調べます。
「レントゲン検査」
心臓の大きさ、肺の状態、お腹の臓器の形、膀胱結石、骨や関節の変化などを確認します。
「超音波検査」
肝臓・腎臓・脾臓・膀胱などの内部の構造や、心臓の動きをリアルタイムで確認します。レントゲンではわからない小さなしこりや変化を見つけることができます。
早期発見のための専門検査(外部検査機関)
必要に応じて、外部の検査機関に依頼する専門検査を組み合わせます。
「SDMA(腎臓)」
一般的な腎臓の数値(クレアチニン)よりも早い段階で、腎機能の低下を捉えやすい検査です。高齢のネコちゃんには特におすすめです。
「T4(甲状腺ホルモン)」
高齢のネコちゃんに多い甲状腺機能亢進症や、ワンちゃんの甲状腺機能低下症の検査に用います。「よく食べるのに痩せてきた」「毛づやが悪い」といった変化がある場合にも調べます。
「NT-proBNP(心臓)」
心臓に負担がかかっているかどうかを血液で調べる検査です。ネコちゃんの心筋症は、聴診では見つからないことも多く、早期発見の手がかりになります。
おうちでできる健康チェック
☑ 体重:月に1回は測りましょう。急な増減は病気のサインのことがあります。
☑ 飲水量:お水を飲む量が増えていないか。目安として、1日に体重1kgあたり ワンちゃん100ml・ネコちゃん50ml を超える場合はご相談ください。
☑ おしっこ:量・回数・色。トイレに何度も行くのに少ししか出ない場合は早めに受診してください。
☑ うんち:形・色・回数。
☑ 呼吸:寝ているときの呼吸数を数えてみましょう。1分間に30回を超えることが続く場合は、心臓や肺の病気の可能性があります。
☑ 口・眼・耳:口臭、よだれ、目やに、耳の汚れや臭い。
☑ 皮膚・しこり:なでたときに、しこりや脱毛、赤みがないか。
☑ 歩き方・行動:段差を嫌がる、寝ている時間が増えた、夜鳴きや徘徊など。
「いつもと違う」と感じたら、健康診断の時期を待たずにご相談ください。
よくあるご質問
Q. 元気なのに、検査は必要ですか?
A. はい。腎臓病や心臓病は、かなり進行するまで症状が出にくい病気です。元気なときの数値は、将来体調を崩したときに比べるための大切な基準にもなります。
Q. 検査当日の食事はどうすればいいですか?
A. 血液検査は食事の影響を受けるため、できるだけ当日の朝ごはんは抜いてご来院ください(お水は飲ませて大丈夫です)。
Q. 尿や便は持って行ったほうがいいですか?
A. 健診コースに含まれる場合は、ご持参いただけると助かります。尿は清潔な容器に採り、採取後できるだけ早く(難しい場合は冷蔵して)お持ちください。ペットシーツに染み込んだ尿は検査できないため、シーツを裏返して使うなどの工夫をお願いします。採尿が難しい場合は、院内で採尿することもできます。
Q. 予約は必要ですか?
A. 検査内容によって時間がかかるため、ネット予約またはお電話でのご予約をおすすめします。









ワンちゃん・ネコちゃんの状態や飼い主様のご希望・要望様等により治療が掲載中の内容と異なる場合がございます。